個人事業に伴って覚えておくべき『用語』と『書類』

【重要な用語】

勘定科目

これ、本当に大事です!
簡単に言うと、何にお金を使ったか。
もう少し詳しく言うと、お金の使い道、お金の集め方、その他お金が形を変えたものを、種類ごとに区分したもの。

例としては・・・
材料の仕入れに使った→「仕入高」
接待に使った→「接待交際費」
携帯代→「通信費」
パソコンの購入→「備品」
事業用資金の借入→「借入金」
カード売上の後日入金→「売掛金」

※それぞれの性格に応じて、大きく5つに分類されています。
「資産」は、現金預金、将来現金として入ってくる売掛金など、一年以上使う車両や備品など
「負債」は、将来現金として出ていく買掛金や未払金など、一年以上かけて返済する借入金など
「資本」は、自己資金として出資した元手、今までの儲け
「収益」は、一年の売上
「費用」は、一年でかかった経費(一年を超えて使うものは「資産」として処理)

貸借対照表(Balance sheet、略してB/S)

事業を起こしてからの、財産・債務の残高をまとめた書類。
勘定科目の分類でいう「資産」「負債」「資本」を集計した一覧です。

「資産」と「負債」はさらに細かく分類されます。
一年以内に現金化されるものとして「流動資産」「流動負債」
一年を超えて現金化されるものとして「固定資産」「固定負債」

貸借対照表を見ることで、支払能力を判断したり、事業の安定性を判断することもできるんです!
「流動資産よりも、流動負債が多いのであれば、資金繰りに追われやすい状況だ」
「資産総額のうち自己資本が占める割合が高ければ、他人資本(借入)などに頼らずに事業ができている」
といった判断材料にもなります。

損益計算書(Profit and Loss Statement、略してP/L)

一年間の売上から経費を差し引いて、利益や所得を計算する書類。
勘定科目の分類でいう「収益」「費用」を集計した一覧です。
貸借対照表と違い、毎年リセットされて、一年間の儲けを計算します。

損益計算書を見ることで、サービスや事業の収益力(儲けを生み出す力)を判断することができます!

利益

収益から費用を差し引きし、利益を計算します。
収益と費用を分類することで、5種類の利益に分類されますが、個人事業では収益と費用を分類されることが少ないですね。

売上-売上原価=「売上総利益」(メイン商品・サービスでの儲け)
売上総利益-販売費及び一般管理費=「営業利益」(メイン事業での儲け)
営業利益+営業外収益-営業外費用=「経常利益」(事業全体での儲け)
経常利益+特別利益-特別損失=「税引き前当期純利益」(今期の事業全体での儲け)
税引き前当期純利益-税金=「税引き後当期純利益」(税金を考慮した今期の儲け)

 

【個人事業でよく聞く重要な書類】

■確定申告で提出する書類

青色申告決算書or収支内訳書

一年でかかった売上、経費などをまとめた書類。
差し引きをして、所得金額を計算します。

確定申告書

上記の決算書や内訳書をベースに作成する書類。
書類の指示通りに進めば、税金を計算することもできます!
※慣れるまでは税務署などで相談することをお勧めします。

各種証明書

所得税の計算で控除を受けるために、証明するための書類。
見覚えのある書類だと、生命保険料控除証明書などですね。

 

■確定申告で作成する書類

ここが重要!
上記の書類を作成するうえで欠かせないのがここからの書類。
むしろ、ここがきちんとできていないと、上記の書類も間違えてしまうので、要注意です!

(仕訳)日記帳

日々の取引内容を記録した書類。
実際に入力する大元の作業。経理の知識や経験が必要です。
一番の基礎の部分ですが、一番大事な処理だと思っています。

(総勘定)元帳

経費などの科目ごとに、一年の取引をまとめた書類。
特定の科目の詳細を見るときに確認します。
月によって変動している場合などはチェックしておくと、異変に気付けるかも!

(残高)試算表

元帳の合計額を、一覧にまとめた書類。
普段から見ることを意識した方がいいです!!
利益や現金預金の状況確認を週刊にしましょう。

 

まとめ

・申告書や決算書の作成は、比較的簡単で、税務署などでも教えてもらえる。
・試算表の作成は、経理の知識やコツが必要で、少し難しい。
・事業主は、作業を覚えるよりも、資料を見れるようになることの方が大事!!
・試算表や勘定科目の内容を読み取れると、面白くなる!

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